お前ら、「エロゲー」を語りたいなら「素直くーる」に触れておけよ?

お前ら、「エロゲー」を語りたいなら「***」に触れておけよ?

「***」に入るタイトルは何でもいい。
いや、何でもいいと言い切ると語弊があるので、限定しておくと「抜ける」「萌える」「面白い」「笑える」この4つ*1を兼ね備えた作品。
いわゆる「抜きゲー」「萌えゲー」「シナリオゲー」「バカゲー」と呼ばれるそれぞれのジャンルを網羅出来る作品。


私はエロゲーを構成するジャンルは「抜きゲー」「萌えゲー」「シナリオゲー」「バカゲー」の4つに大別出来ると考えている。
ゲーム性の高い作品や3D系のゲームも入れてもいいんだけれども、少々特殊*2なのでジャンルの中に含めるのはとりあえず省いておく。
もちろん、話がややこしくなりそうなので触れていないだけであり、それらを加えて語るのは大いに結構なことだと思う。


「どれかのジャンルに突出している作品」や「それぞれのジャンルで代表的な作品」はいくらでも見つかる。
でも、それらは「抜きゲー」「シナリオゲー」等という「エロゲー」の中の一ジャンルであり、それら単体だけ指して「エロゲー」全体を語るには無理があるし、的外れでもある。
もし、「エロゲー」という枠内で作品を語りたいなら、例えば「シナリオゲーをシナリオだけでなく、萌え・エロ・笑いの3つについても同様に評価・批評しなければならない」ということだと思う。
残念ながら、こういった広範囲を視野に入れて「エロゲー」として作品を評価している言説は少ない、「シナリオゲー」について語る方々は特に。


もしくは「あらゆるジャンルを網羅していて、かつ高いレベルでまとまっている作品」こそ「エロゲー」を語るにふさわしい作品じゃないだろうか。
そして、私の中ではそれが「素直くーる」になる。

「素直くーる」の魅力とは?

素直くーる

素直くーる

参考
素直くーる 感想 - 電波ゆんゆん@はてな出張版
he-na-he-na's fotolife - タグ「素直くーる」

以前アップした私の感想やキャプチャ画面を見てもらえば分かるが、この作品のヒロインたち*3は総じて自分*4に正直。
そんなヒロインたちが直球で迫ってくるのが萌えるし、主人公を振り回すのが面白い。
エロシーンも、もちろん普通に抜ける。
ただ、「素直くーる」の魅力はそれだけではなくてシナリオ部分にもある。


ヒロインの一人、あざみは先天的に目が見えないという設定になっている。
糞な抜きゲーであれば、障害を描く際、「主人公が意味の分からない暴走をして周囲を巻き込み、無理やり障害を乗り越えて、下手なお涙頂戴でハッピーエンド(笑)」的な展開で、萎えることこの上ない。*5
しかし、「素直くーる」ではあざみの盲目に対して、真正面からハンディキャップを背負った人・その周囲の人々の姿勢はどうあるべきかを描こうとしており、下手なシナリオゲー以上に読めるシナリオをしている。
また、ダラダラと続けて作品の雰囲気を損なう事がないように、重いシーンの長さは配慮されている。
詳しい内容はネタバレになるし、何より実際にプレイして確かめてもらいたいので、書かない。

エロゲー」を語って欲しい

モノごころ、モノむすめ。

モノごころ、モノむすめ。

黄昏に煌く銀の繰眼

黄昏に煌く銀の繰眼

他にジャンルを網羅した作品で、すぐに頭の中に思い浮かぶのは「モノごころ、モノむすめ。」や「黄昏に煌く銀の繰眼」
全て抜きゲー的要素が強いのは、私が最近雑食ゲーマーから抜きゲーマー寄りの趣味になっているからなんだけども。
でも、探せば「萌えゲー」「シナリオゲー」「バカゲー」の中にも他のジャンルを包括して語れる作品があるはず。
そして、そういった作品こそ「エロゲー」を語る際に真っ先に触れるべき作品ではないだろうか。


誰もが知っているメーカー・ライターの動向だけを語るのが「エロゲー」ではないはず。
一つの狭いジャンルだけを指して語るのが「エロゲー」ではないはず。
もし「エロゲー」を語るなら、ごった煮状態のエロゲー界隈に相応しいあらゆる方面からの視点や様々なジャンルを内包出来る作品を語って欲しい。
それが「エロゲー」を語るということじゃないの?

*1:最低でも3つかな?

*2:他のジャンルに比べると作品数があまりも少なすぎる

*3:先輩のキャプチャはし損ねたけれど

*4:というかエッチ

*5:エロシーンで抜ければ、まだ救いようがあるのだけれども